自 己 紹 介

自分の写真
京都市在中。自宅近くの嵐山周辺の西山や、桂川がホームグラウンドです。 現在飼育中の、数種のカエル・トカゲ・ 昆虫・鳴く虫の飼育記や、植物・ 野生生物を中心とした自然観察記、 釣り・山登りのレポートを記事にして いる、自然をこよなく愛す40代です(*^_^*)

2014年5月31日土曜日

さようならアイコ・・・でも大好きだよ。

5月だというのに汗ばむような陽気のある日。
涼を求めて、近くの山へ行った。

森で見つけた小さなシュレーゲルアオガエルに
夢中でシャッターを切っていた僕は、
突然「アイコ」にチクリっとやられてしまった。
「カエルと私とどっちが大事なの!!」
どうやら、アイコの逆鱗に触れてしまったようである。
彼女は、時々この様な状態になってしまうのだ。
もちろん、その原因は僕にあるに違いない。
僕の何気ない行動が彼女の触れてはいけない部分に、
知らず知らずのうちに触れてしまっているのだ。

こうなるとアイコには手を付けられない。
どうにもこうにも、にっちもさっちもいかないのである。
しかも、彼女は相当執念深いのだろうか?
アイコにそっぽを向かれ、一旦チクリっとされると
その後2,3時間は、僕の身も心もジンジンと痛んでしまう。

タマに、彼女の噂を聞くことがあるのだが、
皆さん一様に「チクリっ」とやられた経験があるらしい。
アイコは僕以外にも、僕の知らない所で「チクリっ」とやっているようなのだが、
異口同音に「気が強いけど上品だし、まさに女王だね」などと言うのである。
どこか憎めない存在が、アイコの魅力でもあるのだ。

でも、僕は傷ついた身と心を癒やすことが出来ないまま、
ショックと怒りに任せたままその場から去ってしまった。
「君とはもうサヨナラするよ!」
彼女は無言だった。
振り返ると、サラサラと吹く風に合わせるように
手を振っているように見えた。

僕と彼女のやりとりを聞かぬふりをして
目をつぶったままの件のシュレも、
さすがにどことなく寂しそうだった。

アイコにはしばらくは会わないつもりだ。
最低でも、来年の4月頃までは会わないつもりである。

でも、来年の4月に会う頃にはキチッと正装して、
白い手袋もはめてアイコを迎えに行くつもりだ。
彼女は許してくれるだろうか?
そして、会ってくれるだろうか?
もしかしたら、先に誰かのところへ行ってしまうのではないだろうか?

・・・少し不安な気持ちはあるが、
タマにはソっと遠くから、君を見つめるつもりである。

「アイコ!君は最高だ!大好きだよ!」

______________________
出演  
     僕   (Sige)
     アイコ (ミヤマイラクサ)
     カエル (シュレーゲルアオガエル)

ロケ地  京都・西山
______________________

ミヤマイラクサ・・・
関西では馴染みが薄いですが、
山深い信越や東北では愛されている山菜で、
「アイコ・エラ」などと呼ばれています。
我が、京都でも「府の推奨山菜」として、
採取・販売が推奨されています。
その味わいは、“山菜の女王”と評されるように
上品で「忘れられない味」であります。

ただ、難点なのがトゲ。
チョット触っただけでも「チクリっ」とやられてしまします。
しかも、このトゲには蟻酸が含まれていて、
2,3時間はジンジンと痛みます。
なので、手袋は必需品なのです。
ちなみに、蟻酸というのはハチの毒と同じ成分だそうです。
そりゃー、痛いはずだ。
でも不思議。
アイコのトゲもお湯で湯がくと綺麗さっぱり消えてしまいます。
調理としては、おひたしや胡麻和え、サラダなどに用いると
忘れられない味で、美味しく食べられます。
この味を味わうためにはトゲの一つや2つ!!
・・・って、やっぱり刺されるのはイヤですね。

それにしても「アイコ」とは・・・。
ググッてみると、実はアイヌ語らしいのです。

「アイコ」と言う名前が面白くって、
今回は趣向を変え擬人化してみました(^_^)v


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2014年5月27日火曜日

絶滅危惧種「キンラン」京都市内で発見す

多くの野生ランが環境破壊や盗掘によって
その数を大きく減らしています。
今回紹介する「キンラン」もそんな
野生ランの一つで、山地に自生します。
環境省のレッドデータブックによりますと、
 絶滅 (EX) 我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
 野生絶滅 (EW) 飼育・栽培下あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態でのみ
 存続している種
 絶滅危惧Ⅰ類 (CR+EN) 絶滅の危機に瀕している種
     絶滅危惧ⅠA類(CR)     ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの
     絶滅危惧ⅠB類(EN)     ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での
     絶滅の危険性が高いもの
 絶滅危惧Ⅱ類 (VU) 絶滅の危険が増大している種
 準絶滅危惧 (NT) 現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」
 に移行する可能性のある種
 情報不足(DD) 評価するだけの情報が不足している種
 絶滅のおそれのある
 地域個体群 (LP)
 地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの
絶滅危惧種Ⅱ類(VU)「絶滅の危険が増大している種」に指定されており、
早急に保全が必要な状況になっております。

これほどまでに数を減らしたのは、
前途した通り環境破壊が、最も大きな理由の一つであるのは
間違いありません。
そじて、おそらくもう一つの理由であろうことは、盗掘。
つまり採取です。
盗掘というのは、少し感じが悪いですが、
希少植物の採取に関してはこのように言うようです。
今回、私はこの貴重な絶滅危惧種「キンラン」を
京都市内の山中で発見いたしました!
花期は初夏なので、黄色の花をたくさんつけております。

キンランが生息するには、複雑多岐な共生菌が必要で、
盗掘して家庭に移植しても、まず生育することはありません。

このブログを見て頂いている方ならご存知かもしれませんが、
あえて、キンラン保護のためにこの場を借りて
告知させて頂きますと・・・

キンランは家庭での生育は100%無理です!!
山で見つけてもソっと見守って下さい!!m(_ _)m

よく知られているのが、「コナラ」が持つ共生菌の存在ですが、
コナラの共生菌以外にも、多くの共生菌の存在があり、
これらの条件が全て整った場所でしか生育は無理なのです。
ですから、「コナラと一緒に寄せ植えすればイイのか」というと、
そうではありません。

よって、自然界でも生息域は極々限られておりまして、
一般的に何処にでも見られる種ではありません。
それが、自然多き京都府下ではなく、
市内で見つけたことに凄く意義を感じます。

このような事情により、私も何とか、
キンランの保護ができないものかと
ただ今模索中であります。

皆様、良きアイデアがありましたら、
どうぞコメント欄にて教えて下さいませm(_ _)m



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2014年5月26日月曜日

SAT《自然とあそぶトラスト》ヒキガエル放生会:その2

さて、昨日。
「ヒキガエル放生会:その1」と題し放生までの様子を
お送りしましたが、今日はその模様を・・・。

ヒキたちの生まれ故郷は地元の山。
ここは、自宅から近くながらも、
ヒキやモリアオが産卵し、山菜もたくさん取れる
京都市とは思えないほど、自然豊かな山なのです。
山道には、春の山菜のタカノツメや・・・
 リョウブが多く生えています。
5月22日。
この日、放生するのは第一弾の30匹。
ひっくり返っているのもいますが、死んでいるのではありません。
小さすぎて自分でバランスを取りにくいのです。
丁度、下の娘が保育園から帰ってきたので一緒に行きました。
その地の片隅には、既にシュレが卵を産んでしました。
ヒキがカエルになり、シュレが卵を生む。
自然は凄いですね。
小さな産卵場でも、住み分けがされていて、
餌の取り合いも起こりません。
(シュレの卵は、24日の土曜日には、既に孵化しオタマジャクシになっていました(^O^))
2回めの放生は、5月24日。
第2弾のこの日は、残りの約70匹を放生しました。
前回は娘と一緒でしたが、今日は一人で山行です。
 放生したヒキたちは、それぞれ元気に旅立って行きました。

本年は、この後、モリアオガエルのSAT(自然とあそぶトラスト)を
行う予定です。
その模様は、追ってブログで紹介したいと思います(^_^)v



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SAT《自然とあそぶトラスト》ヒキガエル放生会:その1

皆さんこんにちは!

冬眠から目覚めて早2ヶ月。
いよいよ、シュレやモリアオ、カジカガエルなどの
国産カエルが産卵のピークを迎えます。

昨年もこのブログで報告いたしましたように、
私は、毎年「SAT(自然とあそぶトラスト)活動」の一貫として、
希少カエルの保護活動を行っております。
ちなみに昨年は、シュレーゲルアオガエルの
放生を行いました(過去記事はコチラ)

一部の野生ガエルを除き、国産ガエルは
生息場所の減少などにより、その数を減らしております。
特に、カジカガエル・モリアオガエル・ヒキガエルについては、
絶滅危惧種に指定されている場所もあり、
その保護が早急に必要です。
(資料:レッドデータはコチラ)

 ご存知のようにカエルは、卵からオタマジャクシ→カエルと
変態します。
オタマジャクシ自体は、非常に強く過酷な状況下でも
案外生き続けることが出来ます。
例えば、現在産卵期真っ直中にある「タゴガエル」は、
洞窟や伏流水の水たまりなど、真っ暗な中で産卵を行います。
このような条件の場所では餌の調達が著しく困難であるため、
オタマジャクシは餌を食べずに、自らの養分により
カエルに変態することができます。

ただ、これも、適切な場所で産卵→オタマジャクシに
なった場合で、中には産卵場の急激な変化により
適正にオタマジャクシになれない卵もあります。
「水が干上がった」や「産卵の為の田んぼが住宅に変わった」
などがこれに当たります。
また、産卵場の水質悪化にも問題が多く含まれております。

手足が生え、自由に場所を移動することが出来るカエルと違い、
オタマジャクシは、ある一定期間その場所から
移動することが出来ません。

そのため、私は、卵を保護してカエルにまで育てて
放生(生き物を放す意味の仏教用語)しています。

野生生物に対して人間が手を貸すことが
果たして必要なのか?という疑問も常々持っておりますので、
私自身で、ルールを決めて放生しております。

1、卵の採取は1種類1個まで。
  (ヒキガエルの場合は100個分程度)
2、期間はカエルになるまで。
3、採取場所以外への放生は行わない。

____________________

さて、今年のヒキガエルの産卵状況については
このブログでも度々報告しておりますので、
みなさんもご存知頂いていると思いますが、
本年は、僅か一組のみの産卵でありました。
この事を、即個体数の減少に結びつけるのは
短絡的ではありますが、ハッキリとした原因がわからぬ今、
非常に危惧をしております。

そこで、今年はヒキガエルの卵を約20cm、
推定150個程の卵を産卵場より持ち帰りました。
毎年ヒキガエルの卵を見ていますが、
この卵は非常に孵化率が悪いのではないかと感じます。
今回もそうですが、毎年産卵場でも注意深く観察していますと、
死んで色の変わった卵が相当数あることに気が付きます。

採取は3月17日、産卵当日です。
約2ヶ月掛けてカエル幼体になりました。
孵化したオタマジャクシは、1匹も死んでいません。
それがそのままカエルになりました。
そしてついに放生の時がやって来ましたが、
その模様は次回報告させて頂きます!



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2014年5月23日金曜日

昨年の台風被害で不通だった山を登る

昨年9月。
台風18号に伴い降った大雨は、
名勝嵐山を始め、桂川流域にも
大きな被害をもたらしました。

この事は、暫くの間テレビでも報道されていましたので
ご存知の方も多いと思いますが、
地元の山もご覧のとおり↑で、
山の中腹辺りで、林道が倒れた杉に塞がれて
通行不能になっていました(*_*;

この杉は、撤去されないまま今に至っております。
なので、山頂へも長らく行っていないのですが、
山菜採りが一段落した先週、
久しぶりに倒木の先へ行ってみることにしました(^O^)

倒木地帯は2箇所に渡っておりまして、
どちらも放置されたままでしたが、
半年以上たった今なら、地盤も安定しているので
倒木下を通っても大丈夫であろうという勝手な判断ですが・・・
さて、これより上はどうなっているのでしょうか?

ワラビがいたるところにありますが、
今日は山菜摘みが目的ではないので
そのまま通り過ぎます。
この時期は、沢山の花が見れるので楽しいですね。
こんな雑草みたいなものでも・・・
花が咲くととても綺麗で面白い形です。
花の形が、海の波のように見えることから名付けられたそうです。
新緑が眩しくなってきた山ですが、
この様なピンクは目立ちます。
山の植物に「ウツギ」の名が付くものは多いですね。
面白いものを見つけました。
鹿の角です。
この時期は生え変わるので落ちていたのか、
それとも、死んでしまって角が残ったのか?
大きさから、若い鹿ですね。

鹿の骨はよく目にしますが、
角は初めてです。
ちなみに、鹿の角は漢方薬になります。
こちらは、先日もお伝えしたフジに出来た虫こぶ。
中には、ぎっしりとフジツボミタマバエの幼虫=ウジが
入っています。
藤花は食することが出来ますが、
間違えて食べないように気をつけましょう。
(植物に寄生するハエなので食べても害はないと思いますが・・・
気持ち悪いですもんね(>_<))
こちらも面白い形ですね。
チョッキリでしょうか?オトシブミでしょうか?
ウリハダカエデに沢山の揺り籠がぶら下がっています。
一つ失礼・・・
中には小さな卵が産み付けられていました。
あんなに小さな昆虫が、
大きな葉っぱを何十にも巻いて作る揺り籠。
自然って面白いですね。
センダンが、昨年の実をつけたまま新芽を出していました。
桂川畔にあるのはもう既に紫の花を咲かせているのですが、
この山中では、平地より1ヶ月ほど季節が遅いようです。

いつも思うのですが、
この新芽は柔らかそうで美味しそうなのですが、
残念ながら食することは出来ません。
ちなみに・・・幼木はこんなのですが↓
成熟するとこんな感じになります↓
実は、この木にはエピソードが有りまして、
江戸時代に処刑した罪人の晒首を置く台=獄門台は
必ずセンダンの木が使われていたそうです。
理由は・・・忘れてしましましたが、
どなたかのHPに書いてあるかもしれません。

これも新旧の実がなっているサルトリイバラ。
実・新芽は山菜として食せます。
途中、秘密の洞窟に立ち寄りました。
ここは、洞窟や伏流水等の暗がりで産卵するタゴガエルが
毎年産卵に訪れる場所なのですが、昨年は産卵に来ませんでいた。
なので、今年も見に来たのですが、
残念ながら、今年も確認することが出来ませんでした。
どうやら、足元にたまっているはずの湧き水があまりありません。
水が枯れてしまい、十分な水量が得られないために
産卵をすることが出来ないのでしょうか?
タカノツメも花を咲かせていました。
この木は、タラノキやコシアブラと同じくウコギ科の木で、
それらと同じく新芽を食することが出来ます。
ちなみに、トウガラシのタカノツメと混同しやすいですね。
ハートが円になって、Veryハッピー♡なのが、
アケビによく似たムベ。
妖怪人間ベムじゃないですよ!ムベ!
花は終わりかけです。
この頃から、曇っていた空が、もたずに小雨が降りだす。
それでも、山頂を目指していたのですが、
更にきつくなってきました。
雨に濡れたオサムシも巣を目指して足早です。
私も道半ばですが、雨合羽も持っていないので、
足早に山を降りることにしました。
途中、沢の傍にある三つ葉をサッと洗って口に。
水耕栽培されたスーパーの三つ葉にはない
ワイルドな香りと程よいコシは、
急いで山を降りてきた私と同じく、
爽やかな気分でした。

次は天気の良い日に再アタックしてみようと思います(^O^)




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2014年5月21日水曜日

ヒキガエル上陸いたしました!

ここ数日お送りしておりますヒキガエルネタですが、
ついに、5月20日(火)メデタく上陸いたしました(^O^)
体長は1cmに満たないですが、
しっかりとヒキガエルになっております。

3月17日の産卵から2ヶ月。
無事ヒキガエルになって産卵場を後にします。
この後は、ヒキと交代でシュレーゲルアオガエル。
そして、6月にはモリアオガエルがこの産卵場で
産卵~オタマジャクシになります。
これから、しばらくは観察に忙しくなりそうです。

ところで、5月17日は偶然か否か雨が降りました。
ヒキガエルが、この日を狙って上陸したとすれば
凄いことですが如何なものか?
小さなカエルにとっては、乾燥=死を意味してますから・・・

仮に、何かの拍子にひっくり返ったとしたら、
そのまま、体が石などに引っ付いて返れなくなります。
「カエル」ですが、「カエレナイ」なのです(*_*;
それに、表面積が小さな仔ガエルは、
直ぐに体の水分も抜けてしまうでしょう。

この答えは、今の段階ではヒキガエルのみが知っておりますが、
いつか解明できたらと思います。



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