以前、このブログで紹介したキンランが、
2年前に忽然と姿を消しました。
貴重な野生ランだっただけにホント残念です。
在りし日のキンラン |
道の脇のかなり目立つところにあったので、
いつかこうなるんじゃないかと心配していましたが、
完全に盗掘です。
そもそも、キンランはラン菌に依存する率が非常に高く、
盗掘しても植栽での育成は不可能と言われています。
これは、ラン愛好家のみならず、自然を愛する方々には周知の事実なのですが、
中には、その様な知識も持ち合わせず、単に「キレイ」とか、
「珍しい」からと盗掘される事が後を絶ちません。
例えば、今や沢山の園芸品種があるエビネやシュンランも、
元々は山採りのものを、長い年月掛けて品種改良が重ねられてきたのでしょうが、
昨今の採り方といったら、それはもう酷いもんで、
数あっても根こそぎいってしまうようです。
毎年、きれいな花を咲かせていたササユリも、
ある日を境に忽然と姿を消しました。
自然環境が破壊されて数を減らすこともありますが、
何と言っても人の盗掘による被害も大きいようです。
カタクリ自生地の管理をされている方も、
「鹿の食害も多いが、一番危ないのは人間」と言っておられました。
山から持って帰って鉢植・地植で育てられる植物ならまだ、
その植物にとっても救われようもありますが、
キンランやその他の腐生ランは、生育不可能です。
他に探せばあるかも知れませんが、今の所、
この二株だけだったので、毎年の楽しみが減り本当に寂しい限りです。
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