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2016年8月12日金曜日

山の植物-22・ヒメザゼンソウ

今年の春に、京都・北山で、ウバユリらしき群落を見つけました。
ウバユリなんて、どこにでも有るのですが、
その日見たウバユリは、どこか違うような・・・
何かしらの違和感があったわけですが、
その時は、あまり気にしていませんでした。

しかし、私の中で、どうも日に日に、その違和感は増大していき、
遂に、「あの植物は、ウバユリではなく、ヒメザゼンソウではないか!?」
と言う、思いが強くなっていったのです。

ヒメザゼンソウだとすれば、これは、すごい事です。

なんせ、ヒメザゼンソウは、京都府のレッドデータで、
絶滅寸前種。

言わば、生死の境目を行き来しているような貴重な植物で、
全国的にみても、かなり貴重な種であることは間違いありません。

同じサトイモ科の、ザゼンソウやミズバショウは有名なため、
結構各地で、保存活動がなされていますが、
ヒメザゼンソウは、マイナーなためか、または、
ザゼンソウほどのインパクト(大きさ)が無いためか、
あまり保護がなされなかったようです。

それに、なんといっても、葉が生い茂っている時のあの見た目は、
どう見てもウバユリにしか見えず、
そんなことで、どうも道路の造成などで、
犠牲になったものも多いそうです。

そして、遂に、7月22日に確認する機会が出来ましたので、
行ってきました!!
まさしく、京都府絶滅寸前種のヒメザゼンソウでした!!

花の真下にある黒いものは、先に咲いた花で、
種だけが残っています。
ヒメザゼンソウは、初夏から夏の花期に、
2~3回花をつけるそうです。

花期には、生い茂っていた葉が消え、
花だけが、小さく草葉に隠れるように咲きます。

そして、その種は、一年掛けて肥大し、
次年に芽を吹くことになるそうです。


杉の落ち葉と比べて見れば、
この花が、どれほど小さいかがわかります。

 この様に、たくさんの花が群落として存在します。


ザゼンソウは、その花の形から、
僧が座禅を組む姿を模してつけられた名前ですが、
なるほど・・・粋な名前をつけたものです。

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