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2013年6月30日日曜日

山の植物8 / ワラビとクサソテツ

春の風物詩(と、いっても、もう夏だが・・・)
「ワラビやゼンマイ」を食べることは、我々日本人には
当たり前のことなのですが、
欧米の方々からすると、「ナニも、シダを食べなくても(´△`)」っとなるらしい。
そういえば、捕虜にゴボウを食べさせて
戦後「捕虜虐待」などと、裁判に掛けられた話は有名。
(裁判にて、誤解が解けて“無罪”になったそうですが←(´∀`)当然でしょ!)

「日本食は、知恵と工夫の上に成り立っている」と、
再度痛感したところで、今日のテーマ「ワラビとクサソテツ」なのだ。


ワラビは、何だか
“プリンセス”のような気がします。
細くてスラッとしたそのフォルムに、何となく気品を感じるのです(^-^)
そして、上品なのですが、しっかりとした存在感があって、
他のシダ植物を圧倒しているではありませんか!

どうです?
お姫様に見えてきましたか?

ところで・・・


今日は、ワラビを掘り下げて、全容を紹介してみようと思います。
わらびの根は結構深く、文字通り「掘り下げ」ました(笑)

なぜ(?_?)、ワラビを掘り下げたのかというと、

近江八幡「たねや」で食べた
本わらびを使ったわらび粉のわらび餅。
地上部の新芽を食するのは当然なのですが、
実は、地下茎も食せるのです(゚o゚;;

それが、ワラビ粉。

今や、わらび餅で使われる「ワラビ粉」は、
安価で量産ができる「馬鈴薯などの澱粉」。
しかし本来は、ワラビの根っこから抽出したものが、
本当のワラビ粉なのです(*゚▽゚*)

現在では、ワラビから取ったワラビ粉を
「本ワラビ粉」と呼びます。


さて、このわらび粉の抽出方法なのですが、
わらびの根を叩き、水に取ります。
そして、何度も沈殿→水晒しを経て、精製していきます。
この根から取れるわずかな量と、
精製にかかる手間が、本ワラビ粉を貴重な高級食材にしているのだ(((o(*゚▽゚*)o)))


ワラビは、地下茎でつながっているので、
一箇所見つければ、短時間に沢山のワラビを収穫することができます。
収穫したワラビは、重曹を加えた湯で湯がき、
そのままの状態で冷ますと、アクが抜け食することができます。

一般的に、「シダ植物には毒性がない」と言われていますが、
その中でも、ワラビは最も毒性(アク)が強いそうなのです。

続いてのシダは・・・
ε=┌(;・∀・)┘イッテミヨーーー!!


ワラビがプリンセス・お姫様なら
クサソテツはキング・王様だ!

高さ1m程にもなる堂々とした風貌。
シダなのに、「ソテツ」の名を冠したのもキングだ(゚∀゚)
また、多くのシダが、日陰のジメジメが好きなのに対し、
クサソテツは、思いっきりひなた。
そんな姿も、正に王様なのです。

このシダの若芽がコゴミ。
コゴミは、アクがないので、そのまま天ぷらやお浸しに
して食することができます。

そして、冠状に芽を出し、群生するので、
こちらも、一箇所見つければ、大量収穫が見込めます。

ワラビに比べ、コゴミは早春に芽を吹きます。
場所にもよりますが、3月下旬から4月にかけてでしょうか。
一度採っても、2度目の芽を吹くので、
後日、同じ場所で再収穫が見込めます。

しかし、いくら鈴成りといっても、山菜採りのルールとして、
全部取らずに、「少し残す」事を忘れないようにしましょう。
そうすると来年、また同じように私たちを楽しましてくれますo(^o^)o


食せるシダ「雁足」に似ているので収穫し、
天ぷらにしてみたのですが・・・

思いっきり苦かった(>_<)
雁足はコゴミ同様アクや苦味がないはず・・・
と、言うことは雁足と違ったのね~

前途したとおり、シダ植物は一般に毒性が無いと言われているので、
こう言ったチャレンジもできるのですが・・・
でも、食感は決して悪くなかったので、
アク抜きをすれば食べれるのかもしれないです。

なんて・・・そんな事を考えていると、欧米人から、こう言われるのでしょうね。
「ナニもシダを食べなくても(´△`)」


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2013年6月28日金曜日

カゲロウ・カワゲラ

記事にしようと思っていたのに、記事にしないまま
ほったらかしになったものがたくさんあるのですが、
タマに思い出して「あぁ、そういえば・・・」とは思うものの、
時期があまりにも外れていたりして、改めて記事にしにくい
ものも多いのです(´△`)

今日のテーマも、少々時期が遅い感もありますが・・・
カゲロウ・カワゲラと言った「水生幼虫」の仲間です。


カワゲラの仲間。
発生時期は5月のはじめ~初夏
小型のもので、発生時期は比較的長い上に、
成虫になっても、カゲロウのようにスグに死ぬことはありません。
よく似たものに、疳の虫の民間薬として有名な、
孫太郎虫の成虫「ヘビトンボ」がいますが、全くの別種です。
、幼虫は「ざざむし」と言って、孫太郎虫同様食べる地方もあります。


こちらは、カゲロウ。
発生時期は、種類によって様々で、
3月下旬~5月一杯くらいまで見られます。

カゲロウの特徴は、なんといっても、
成虫の命の短さでしょう。

水中で、生命の殆どを過ごし、
成虫になって1日しか生きていられません。
つまり、成虫は餌をとることなく、
繁殖行動のみ行うことになります。

ある日の夕方。
一斉に羽化し、空に舞う姿は何とも圧巻です。


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2013年6月25日火曜日

自然とあそぶ流カジカガエルの飼い方:その7(暑さ対策)

★暑さに気を付けましょう★

全国的に、空梅雨気味で、
記録的な暑さが続いていましたが、
先日は、久しぶりにまとまった雨が降って
やっと梅雨らしくなってきました。
水不足の心配もありましたが、
少しは解消されたかな?

しかし、今年の6月は、記録的な暑さでした。
これは、梅雨が明け、本格的な夏が来ると
かなりの暑さがやってくるでしょう (;´Д`A

この季節は、カジカガエルも気を付けないけません。
そうです、カジカは暑さに弱いのです!

カジカガエルの住んでいる場所は
山あいの渓流や、高地の川。
場所柄、夏でも比較的涼しい事に加え、
川の水も冷たく、その上、木や草が天然のサンシェードに
なっているので、「暑さ」での事故は
ほぼ皆無と言って言っていいかと思います。

しかし、我々の飼育環境下では、
暑さによる事故が多く、とりわけ、
一旦事故が起これば、それが即死亡につながる
事例が非常に多いのです。

では、具体的にどのようなことが考えられるのか
検証してみましょう。
  • ケースに直射日光が当たる
  • ケースの通気性が悪い
  • 水が枯れる、又は茹だる
私も、過去にモリアオガエルを1匹
暑さで死なせてしまった経験があります。
それは、自作のケース蓋の通気が悪く、
ケース全体の温度が上がりすぎたためでした。
その日は、たまたま休みだったので、
なにげにケースを見てみると、
手足を伸ばし「グテーッ」としたモリアオガエルのオスが(゚Д゚;)

息はありましたが、
心臓はゆっくり動いていましたが、喉がほとんど動いておらず、
見つけた時には瀕死の状態でした。
スグに、冷水で冷やす処置を施しまいたが、
時すでに遅し(;_;)

残念ながら、翌日には息を引き取りました。
明らかに、私の人為的ミスです((((;゚Д゚))))
カエルを「殺してしまった」ショックで落ち込みましたが、
このことが、今後の飼育に生きており、
その後は、死亡させることなく、
夏の暑さを過ごすことができるようになりました。

夏は、カエルも活発に行動する時期ではありますが、
「夏を過ごすことは、冬眠と同じぐらい難しい」と言うことを、
心の片隅に飼育しています。

具体的な対策としては、
上記の事項を参考に、ケースの置き場所や
仕様を再考して頂ければと思います。
私は、室内飼育はしていないのですが、
誰もいない、窓も締切の室内は
かなりの高温になっていることでしょう(>_<)
そのような場合は、外出時には、マンションなどでは
ローカやベランダの直射日光が当たらない場所に置く
などの工夫をしていただけたらいいかと思います(^-^)


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2013年6月21日金曜日

晴耕雨ログ ~モリアオガエルを憂う~

昨日は大雨。
今日も昨日ほどじゃないけど雨が降っています。
やっと梅雨らしくなってきた。
おまけに、台風が近づいているらしいのだ(´Д` )
今日はせっかくの休みなのだが・・・

このところ、水不足が心配されていたので、
文字通り「恵みの雨」なのでしょうが( ´ ▽ ` )

雨でフィールドに出られないこんな日は、
溜まったブログネタの整理でもしましょう。

晴耕雨読ならぬ
晴耕雨ログでしょうか (๑≧౪≦)

雨の恩恵を受けているのが
もう一つある・・・
この雨で、モリアオガエルの卵は上手く
オタマになれたのかな?

前々回の記事で、自宅近くのモリアオガエルの
産卵状況をレポートしましたが、
先週木曜日に、同じ京都洛西・西山でも
自宅から少し離れ(と、言っても同じ西京区内ですが)、
「田舎」の風情を残す京都の奥座敷
「大原野」の産卵場を調査してきました。

*地元京都でも「大原野」は、三千院で有名な「大原」と
よく混同されるのですが、全く違う場所です。

自宅からバイクで15分ほどで
ご覧のような田園風景が。
ここが、京都洛西「大原野」
当日は、35度を超え猛暑日ですが、
山に入ると少し涼しくなり助かります。

それでも暑ーーー(>_<)

さて、細く急な山道を
愛用の原付で登っていきます。
車なら、離合も難しい道なので、
ゆっくり安全に登っていきます。

さて、峠を越え、
到着しました( ´ ▽ ` )
そこは・・・
モリアオガエルの産卵場なのです( ´ ▽ ` )


樹木の高い場所だけでなく・・・


この辺りにも産卵。


この時点での数なので、
後、もう少し増えるかもしれません。

モリアオガエルの産卵は、大抵メス1匹に対し、
オスが3~4匹集まり行われるので、
概算しても、80~100匹程、あるいはそれ以上のモリアオガエルが
産卵行動に参加していたことでしょう (*゚▽゚*)

昨今、その数を減らしているモリアオガエルですが、
この辺りは、京都市でありながら、手付かずの自然が
残っているのです。

しかし・・・繰り返しますが。

今日のテーマ晴耕雨ログ。
考えることは、この雨で湿地に水が溜まったか・・・?
無事オタマになれたのか・・・?
モリアオガエルを憂いて憂いて。 (;´Д`)

来週の休みには、実地調査に行こうと思っています。

帰路に着きながら、
なにげに路肩に目をやると・・・


ナントΣ(゚д゚lll)
路肩の水溜りに卵塊が・・・
しかも2個。
ヾ(゚Д゚ )ォィォィ コンナ トコロデ ウム ナンテ・・・

流石にこの暑さじゃ、水溜りが干上がるのは時間の問題です。
そこで・・・

自然の摂理に反するかもしれませんが、
見過ごすことができなかったので、水場へ移動させました。

モリアオガエルの卵塊は、泡なので水に浮きます。
しかし、水に自然に溶けることはないので、
木の上に載せなくても、この方法で全然大丈夫です。
後は、オタマが孵れば、
卵塊を突き破って水中へ出てきます。

樹木上に産み付けられた卵塊も、
雨によって溶けて、オタマが出てくるイメージが
あるかもしれませんが、雨水は卵塊をふやかすだけで、
オタマは泡中を動き、柔らかくなった卵塊から
自力で出てきます。


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2013年6月20日木曜日

かつてこの地にいた「幻の魚」の痕跡を求めて ~最後の芹田と若一神社の湧水~

JR西大路駅は、東海道本線京都駅の次駅。
駅周辺は、街の駅にありがちな、パチンコ屋や飲食店、
マンションや多くの会社が林立しています。


ご覧のように、今では面影もありませんが、
かつてこの地には、豊富な水が湧出し、
多くの芹田(せりだ)がありました。
こんな感じだったのでしょうか?
当時の雰囲気を出すために
写真を加工してみました(^O^)
春の七草の一つに数えられるセリは、
綺麗な水がなければ作ることができません。
今も昔も、京都には名水が多く、
この様な芹田も多く見られました。
特に、京都で育まれたセリは、
「京セリ」と呼ばれ、伝統京野菜として全国的にも有名です。

しかし、宅地化の波は容赦なく押し寄せ、
このような芹田も、次々に姿を消していきました(;_;)

そして、姿を消したものがもう一つあります・・・

京都府レッドデータブックより
今では、絶滅してしまった「ミナミトミヨ」です。
このトゲウオ科というのは、皆さんよくご存知の「タツノオトシゴ」の仲間。
海水のみに生息するもの、海水・淡水両方生息(回帰)できるもの、
そして、このミナミトミヨのように淡水のみに生息するものがいます。

ミナミトミヨが、最後に見られたのが、1960年代。
丁度、私が産まれた頃に姿を消したのでした。

時は高度成長。
次々と芹田が姿を消し、生息域が失われると共に、
農薬の使用が、絶滅に拍車を掛けたためでした。

ちなみに、このミナミトミヨ。
滋賀県立琵琶湖博物館で、
その生息地がパネル展示されています。

それが・・・この周辺です。

そしてこの写真が、この地に残る最後の芹田。


この一角だけ時が止まったようです。


影で分かりにくいですが、
コンコンと湧き出す水。
この水が、良質のセリを育てる(^O^)


現在は、芹田の傍ら、
カラー(アフリカ産の里芋の仲間。鑑賞花)などが、
植えられており、作業小屋にて無人販売されています。


さて、JR西大路駅に戻りましょう。
(再度、先ほどの写真で失礼しますが)


この西大路駅をはさんで反対側
(上記写真の進行方向の先200mほど)には・・・


 平清盛建立の若一神社(にゃくいちじんじゃ)が。


小さく狭い境内の一角に・・・


開運出世の水として有名な御神水(湧水)があります。
また、子供が生まれた際に産湯に使うとご利益があるそうです。


私も、一口含んでみました。

うまく表現できないのですが、
水道水のようなトゲトゲしさがなく、
まろやかな感じで、水に「味」があります。
これで、ウイスキーや焼酎を割ったら
さぞ、美味しいでしょうね~。

芹田同様、この地に豊富な湧水がある証拠なのです\(//∇//)\


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2013年6月13日木曜日

京都・西山 / モリアオガエル産卵始まる

6月12日。
季節はずれの台風接近の為、
釣行を断念したのですが、

ナント!
「それた」らしいのです(>_<)
本日は、風が少々あるものの、曇り&晴れ。
今春最後のアオリイカ釣行の予定でしたが、
秋の新子までおあずけデス。

さて、さて
停滞気味の梅雨前線をよそに、
ボチボチ「モリアオガエル」の産卵が
行われているのでは?と、
思い、娘を連れ立って近くの産卵場へ・・・


キタ――(゚∀゚)――!!
モリアオガエル卵塊キタ――(゚∀゚)――!!

娘は「カエルは水の中に卵を産むもの」という
先入観が有るのかないのか、あまり感動がない様子。

「オタマジャクシには、火がつくのにな~」
どうも、動きのない卵塊には、興味がわかないようだ(´Д` )


この周辺地域では、いくつかの産卵場所を調査していますが、
今日は、樹上の産卵は、この一箇所だけでした。
後は、水辺岸面に産み付けられたのが5個。
卵塊表面も柔らかく、昨晩辺り産み付けられたものと推測します。
これから、どんどん増えてくるでしょう。

ただ、このところの空梅雨・雨水不足で、産卵場である
水場の水が枯れている場所が多いです。
毎年、行っていることですが、
そのような卵塊は、場所を移動させてやっています。
また、よほど状況が悪い時は、
SAT活動(自然とあそぶトラスト)を展開し、
卵の孵化~カエル化までの面倒を見ています。


シュレーゲルアオガエルやモリアオガエルの
泡の卵塊の孵化は、一見効率が良さそうな気がしますが、
その実は、すごく過酷で、偶然が重ならないと
カエルどころか、オタマジャクシにならないことも多く、
非常に難しく、シビアな産卵方法なのです((((;゚Д゚))))
  • 明らかに、水場から外れている
  • 水場の水が枯れている
  • 雨が降らず、オタマが卵塊から出れない
などの理由で、死する運命にあるものの内から
「一つ」の卵塊を自宅に持ち帰り、孵化~カエル化まで
行っています。

ただ、自然の摂理に人の手を加えることに
疑問を抱くこともありますので、
たった「一つ」の卵塊のみに限定しています。
それでも、ひとつの卵塊から、
毎年5~60匹程のオタマをカエルにしています。

オタマの飼育は非常に簡単なのですが、
カエルになった途端、給餌の点から、
飼育が非常に難しくなります。
その時点で、野に放しています。

ただ再述しますが、全て、自然の摂理の上のことなので、
私も、手を貸す事に抵抗があるのは事実です。
それでも、希少種のため、消えゆく種を絶やさないためにも
これからも最低限の範囲で、手を出していこうと思っていますm(_ _)m


   

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